登山としてではなく、寺院としての高尾山

お寺に行きますと、山門のところに、お寺の名前ではなく、「○○山」と書いてあるのを見かけることがあるかと思います。東京ですと、浅草寺は、「金龍山」となっていますね。この前ご紹介した高円寺にある長仙寺は、「日王山」となっていました。

 

山号というのだそうです。大辞林によりますと、「寺院の名の上につける別称。初めは寺院の所在地の山名によったが,鎌倉時代以後は平地の寺院にも及び,別称として一般化した」ものだそうです。

このように、寺院というものは、山のところにあったのですね。

 

高尾山には、ご存知のとおり、薬王院があります。高尾山は、登山する人の人数でも世界一なのだそうですが、ケーブルカーやリフトがあることもあって、気軽に行ける山、そして、近くまで京王線が通っているということもあって、人気の場所です。

 

ということで、観光地としての高尾山もいいけれど、開運や宗教としての場所でもあることを写真をアップしながら、数回に分けて、書いてみたいと思います。

 

クルマを使わないで、電車で行くことにしました。まずは、京王線の高尾山口駅の写真から。京王高尾線になります。JRですと、高尾駅までになりますね。秋でしたが、紅葉の季節には、まだまだ早い時期でした。
高尾山口駅

 

早速、ケーブルカーとエコーリフトの乗り場に向かって歩いていきました。もっと近いのかと思っていましたが、自分が思っていたよりも高尾山口駅から距離がありました。

その途中、乗り場近くに不動院がありました。登山の無事を祈願しまして、まずはここに立ち寄り、参拝いたしました。このような場所があることも、修行の場として、霊山としての高尾山なのでしょう。

 

リフトとケーブルカーの選択

不動院、高尾山

 

秋になったとはいえ、まだビアガーデンならぬ、ビアマウントをやっていましたよ。ただし、アルコールを飲んだら、ケーブルカーには乗れますが、リフトには乗れませんので、上でビールを飲む予定の方は、リフトの往復券を買わないほうがいいですね。登りは、リフトでもいいですが、下りはケーブルカーになります。

 

高尾山、ケーブルカー駅

 

このように、斜めになっているのが、ケーブルカーのプラットフォームです。私は、リフトを使いましたので、これから少しあるいてリフト乗り場に行きます。リフトは、16時30分までとなっています。ビアマウントの人たちのために、ケーブルカーは、もっと遅くまで動いているようでした。

高尾山、リフト乗り場

リフトのほうは、山麓駅になっていました。ケーブルカーのほうは、清滝駅から高尾山駅と書いてありました。

高尾山エコーリフトでは、持っているものを落とさないように

エコーリフト、山麓駅
リフトに乗るには、ちょっとしたコツがありますね。ベルトのようなものをするかと思ったのですが、何もしなかったです。恐いと思う人もいるかもしれません。

私が乗った時は、まだ下ってくる人も少なかったです。登山は苦しいですが、リフトだと楽ちんです。マイナスイオンが多そうな緑を見ながら、快適に登って行きます。

高尾山、リフト

リフトの下は、上の写真のような地面まで近いところばかりではありません。このように深いところもあります。このような場所には、網が貼ってありますが、慌てて財布やら、携帯電話、スマホを落とすと大変です。

私が降りる時、これから登っていく人が、ペットボトルを落としてしまっていました。網があるとはいえ、ペットボトルは、網をググり抜け下まで落ちてしまっていましたよ。

高尾山、リフトからの眺め

 

パワースポットや、開運場所でご利益を体感できるはずの高尾山

 

リフトの駅は、山上駅です。山麓駅から山上駅まで、時間にしてどれくらいでしょうか。測っていなかったのですが、長く乗っていたように感じました。

さて、山上駅に下りまして、ケーブルカーの駅のほうに向かって行きました。ここまでは、乗り物に乗ることで、ショートカットできましたが、これからは、歩きです。

 

途中、展望台がありまして、もう既に高いところに来ているのだなと、実感しました。見晴らしは良かったです。聞くところによると、横浜ランドマークタワーまで見えるとか。

 

サル園、野草園には、時間がないので、そのまま脇を通って進んでいきます。お子さん連れの方は、中に入ってみるのも楽しいかもしれませんね。
高尾山、猿園

 

しばらく進むと、タコ杉がありました。かなり傷んでいるようで、そばには寄れないようになっていました。

蛸杉、高尾山

このそばに、「開運引っ張りだこ」というタコの置物のようなものがありました。それをなでまして、さらに進んでいきます。
開運引っ張りだこ
浄心門という最初の門が見えてきました。ここからは、薬王院の敷地内ということになるのでしょうか。一礼をしまして、中に入りました。

浄心門から薬王院に

高尾山山門

ここから、しばらく行きますと、道が二股に分かれます。ひとつは、男坂、もうひとつは、女坂です。私は、登りは女坂を通っていくことにしました。男坂のほうが距離的には短いのですが、男坂と言われるくらい、階段が急なのです。女坂は、坂としては、ゆるやかになっていますが、その分距離があります。

 

さて、薬王院の山門に着きました。お茶屋さんの前が山門です。お茶屋さんで、休みたくなる気持ちを押さえて、先に進みます。
薬王院山門

 

山門を通り抜けると、すでに開運グッズといいいますか、開運になるようなものがありましたよ。
「諸々の願いが叶いますように」ということで、「願叶輪潜」という輪がありました。「厄除開運」と、輪に書いてあります。

この輪潜りをしまして、その先にある大錫杖を打ちます。そしてお祈りしますよ。
輪くぐり、高尾山
山門から歩くと、この輪潜りが、左手にありまして、右手には、六根清浄石車と力石がありました。

 

その先には、金運招福の小槌やら、金ピカの仏像やら、縁結びの赤い紐を結びつけるものなどありまして、開運にはぴったりです。しかし、まずは、ご本堂に行ってみようと、そちらは、後にすることにしました。

薬王院、天狗

ご本堂に行きますと、子どもたちが「天狗、天狗」と騒いでいました。天狗の像などがありました。
天狗さまにも、ご挨拶です。

天狗像、高尾山
こちらは、御本社(飯縄大権現堂)の天狗様。ご本堂の上には、御本社があるということで、さらに上に行くことにしました。ここまで来たのなら、ついでに山頂も目指していこうと思いました。

ここまで既に「開運引っ張りだこ」や「願い叶う輪潜り」、六根清浄石車などを体験しながら(触りながら)、ご利益を体験できそうな場所、開運場所を通過しながら、登っていきました。

高尾山は、開運にぴったりですね。

 

ビアガーデンだけが、高尾山の楽しみではないですよ。パワースポットとしてのいろいろ

 

パワースポット的な場所やご利益がある神社など、まだまだご紹介しきれていませんので、ぜひ、実際に行ってみることをオススメいたします。

高尾山愛染明王
大本堂の脇には、愛染堂がありました。愛染明王が祀られています。愛染明王は、愛の神様ですよね。だからなのか、赤い紐に結びつけられた五円玉がありまして、それを縁結びと書いてある場所につなぐことができるようになっていました。

 

愛染明王は、真っ赤なお顔をして怒っているようなお姿なのですよね。愛憎入り交じるというように、愛と憎しみは、表裏一体なのでしょう。私の中では、赤いイコール愛染明王というくらい、赤と愛染明王は結びついております。

 

そのまた、隣には見たことのある巾着袋の置物がありまして。

高尾山聖天歓喜天
やはり、そうでした。歓喜天、聖天様です。聖天堂を見つけましたよ。こちらは、もちろん秘仏です。

 

その隣には、大師堂もありました。

そのほかにも天狗社や稲荷社などありましたが、まずは頂上を目指して行きました。そう言えば、高尾山には、弁天様もいらっしゃると聞いたことがありましたよ。どこだったのだろう。弁財天様は、川や沼、池のそばというイメージですよね。

 

高尾山、山頂
途中を省略して、山頂です。ご本堂から山頂までは、思ったよりも距離がありました。まだかな、まだかな、と思いながら登ったからでしょうか。

 

高尾山山頂からの眺め
さすがに山頂は眺めがいいです。晴れているのですが、あまり視界がよくありませんでした。空気が澄んだ晩秋や冬がいいのでしょうか。富士山も見えると言われていたのですが。

 

一応、富士山が見えると言われた方向の写真を載せます。レイラインでいいますと、富士山からの一本線が引けるようで、龍脈が流れているとも言われていますよね。やはり、霊山なのですよ、高尾山は。

 

しばらく、山頂からの眺めを楽しんでから、下山いたしました。今度は、本堂の下にあった、開運場所を幾つか行ってみることにしました。その時、お土産やら、お守りやら、御朱印もいただいきました。そう言えば、御朱印には、「飯縄大権現」と書かれていましたよ。御本尊様は、飯縄大権現様で、ご本社にお祀りされているのでした。

 

この、いかにも金運アップに効きそうなお堂が、八大龍王堂です。八大龍王像の足元には湧き水がありまして、ざるにお金を入れて洗うことで、金運招福やら、商売繁盛のご利益が望めるそうですよ。さらに、この八大龍王像の前には、打ち出の小槌ならぬ、お金の小槌がありまして、記念撮影できますよ。

高尾山、金運
聞くところによりますと、このような銭洗の場所では、五円玉とお札(1万円札でも、5千円札でも、千円札でもOK)を洗うのがいいそうです。洗ったお金を使うのですが、お札のほうを使うのです。そして、五円玉は、自分とご縁がありますようにと、お財布に入れておくといいと聞きました。

ですが、この話、どこで聞いたのか、はたまた、読んだのかよく覚えていないのです。ネットで調べてみても、そのようなことが書いていないですね。誰の話だったのかな。

 

高尾山、倶利伽羅龍王
このように、八大龍王堂の隣は、倶利伽羅龍王がいらっしゃいます。2匹の龍が、絡み合っているからなのでしょうか。なぜか、恋愛、縁結びにいいようで、ここでも愛染明王堂のところのように、縁結びの赤い紐が結ばれていました。

 

私は、願いが叶うとかいう鈴を付けました。縁結びを願う方々は、こちらにも結びつけてみてはいかがでしょう。

 

さて、あとは、このような開運関連の場所だけ、写真を載せます(下山は、登りと同じような風景になりますので)。

 

こちらは、新名所?新しくできた場所のようです。でもまだよくわかりません。石が真新しいものでした。苦抜け門ということです。三密の道とは、何でしょう?

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典から一部引用いたしますと、三密とは、「仏教用語。主として密教でいわれ,身密,口密,意密の総称。仏の身体と言葉と心によって行われる3つの行為は,不思議であることから三密と称される」ということです。
高尾山、苦門
三密の道と、苦抜け門、何でしょうか、不可思議なことは、苦しいってことかしら(笑)。

 

それと、帰りは男坂を通りましたので、百八段の階段です。108というのは、煩悩の数とか、言いませんでしたか。除夜の鐘も108回、つきますから。

高尾山、男坂

この百八段で、煩悩を滅することができるのか?

 

最後は、写真だけになりまして、途中の風景が少ないですが、高尾山は、大杉があったり、参道の灯篭なんかも見ていてよかったです。単なる登山とはちょっと違う、霊山を登るという体験ができました(普通の山でしたら、森林くらいですよね)。

 

高尾山は、小学校の時に遠足で登ったのが初めての登山でしたが、四季それぞれの季節で登ってみたい山です。お茶屋さんも、全部制覇したいので、また行ってみたいです。

 

関東地方の方のみならず、他の地域に住む方も東京に来ることがありましたら、高尾山体験をしてみてはいかがでしょう。近くまで京王線が来ていますし、ケーブルカーもありますので、ビアガーデンだけ楽しんで帰ることでもいいんじゃないかな。

そのかわり、ゴールデンウィーク中や紅葉が見頃の季節は、人が多いですけどね。