前回から続いている栃木県下野市の寺院、神社めぐりの話です。
それまでの下野市の寺院、神社めぐりの旅についての記事です。
下野市の薬師寺八幡宮と雷電神社に参拝に千勝神社で折り紙して鶴を奉納
星宮神社(下野市のトトロ神社)で金のもぐらと年末の行灯鳥居を見た
今回は、自治医大からも近い龍興寺です。
ここはおすすめのスポットになります。見どころも多いうえに、見学する時にわかりやすく、ひとつひとつ説明書きがありました。
御朱印を目的に行く人は、気をつけることとして、令和2年もそうだと思いますが、土日祝の御朱印は午後1時からの受付です。
平日は、午前九時からの受付となります。
終了時刻は、午後四時です。
そう考えると、土日祝が短めの時間になります。3時間の間に行かなければなりません。午前中は檀家さんの用事なのでしょう。
私たちが行った時は、12時半くらいだったので、ゆっくり寺院内を見学しているうちに午後1時になったので、御朱印をいただくことができました。
午後4時を過ぎてしまったり、午前中の早い時間帯に行ったために御朱印をいただけなかったとなってしまいますので、時間は確認しておく(もしくは、ダメな場合は再度行くようにする)のがいいかと思います。
今回はご縁があったのか、ちょうどいい時間に行けましたが、御朱印のためのお寺というよりは、檀家さんのためのお寺の面があるわけですから理解したいですよね。
目次
御朱印は訪問回数によってちがう龍興寺
山門前が駐車場になっていました。
そのすぐ前には、生まれ本尊とか、守り本尊という、生まれ年の干支によって本尊が決まっている(例えば、辰巳生まれは普賢菩薩)という石仏がありました。
とにかくここの龍興寺は、とてもキレイに整備されていて、もっと多くの人が来て見学するといいのになぁと思いました。私たちが行った時は、檀家さんは来ていたようですが、見学の人は私たちだけでしたから。
なんだからもったいないくらいです。
どこをみてもチリ一つ無い清潔さです。
これは、手水舎になるのでしょうが、五體御手洗と書いてありました。
このように、龍興寺では、ひとつひとつ説明書きがあるので、全部読んでいたら、時間が何時間あっても足りないくらいです。
龍興寺は、鑑真和尚の開基の霊場となっています。
天武天皇が皇后の病気平癒を願って建立した下野薬師寺の別院で、鑑真和尚が唐の舎那殿壇の法を移し、龍興寺として開基したお寺です。
下野市の指定文化財として、鑑真和尚碑があります。
弟子たちが師の遺徳を偲び建立した供養墓になります。
龍興寺に入ってすぐ目の前にあるのが、金堂です。
この金堂は、1860年に再建された建物です。立派です。
弘法大師の像ですね。弘法大師は、860年5月から7月まで龍興寺に逗留したそうです。
それで龍興寺は真言道場となったとのこと。
見どころ満載の龍興寺です。
庭も広々としています。
金堂に向かって右側には、鐘楼堂がありました。
大晦日には、ゴーン、ゴーンと108つ鐘をつくのでしょうか。
その下には、水琴窟ならぬ、水琴堂がありました。
このお寺では、至るところにお水が流れているのですよね。
その横には、観音様がいました。小さな像もみえます。
その隣には、聖霊殿です。
ここ龍興寺は、自治医大とも縁が深く、自治医大聖霊殿があります。
医学の発達のために患者さんの意思により献体がなされることがあります。
その医学の進歩と医療の充実には欠かせな貢献をなさった人々にために昭和50年に建立された建物です。
10月には、献体者慰霊祭など行われているようです。
さて、本坊のほうに歩いていきました。本坊で、御朱印をいただけるようになっています。
その途中に中禅閼伽井屋がありました。
閼伽井屋を調べてみると、閼伽とは水のことで、仏様に備える水を用意する場所のことです。
井戸かなと思ったのですが、どうでしょう。とにかく、仏前にお供えする水です。
東大寺二月堂閼伽井戸は若狭の国から龍興寺吉田ケ池は中禅寺湖と地下水脈で繋がっていたと伝えられ、お水取りされていたそうです。
現在は、その分流である中禅閼伽井戸の清水を二月堂本尊に献じているそうです。
御朱印は本坊にて、一緒にいただく「願い叶札」
先ほども書いたように、まだ閉まったままです。
土日祝は、午後1時から御朱印をいただけます。
平日は9時からです。
御朱印をいただく時に、「初めての参拝ですか」と聞かれました。
はいと答えると、なんでも御朱印は、参拝の回数によって異なるとか。
他のものは、見ることができましたが、参拝の楽しみになります。
その御朱印をいただいた時に、一緒に赤い「願い叶札」をいただきました。
そこには、こう書かれていたのです。
「この御札は、道鏡禅師、如意輪宿曜秘法力の効験をもって、あらゆる願いが叶いますよう、ご自身でご祈念いただっく霊験灼かな(あらたかな)、日本で唯一の祈願札です」
と書かれていました。
当病平癒や身体健全もそうですが、婚活女子には、恋愛や結婚、仕事の良き出会いとなる「良縁吉祥、心願成就」に特別のご利益がございます、とのこと。
これは見逃せませんねぇ。
さて、その祈念のやり方なのですが、これはまた後で書きます。
叶え梵字のところで、ご祈念いたしましょう。
客堂や講堂がみえます。
こちらのほうから、木々が見える方へと行ってみました。
聖観音堂がありました。
木々の下にはかなり多くの塔が立っています。
ここ龍興寺にある木々は菩提樹、多羅葉樹、白樫などあるのですが、有名な木もあるようでした。
白樫は、栃木県指定の天然記念物です。
とちぎ名木100選にも選ばれています。
白樫は、山門を通り抜けたら、左側にあります。
白樫はこれほどの巨木は珍しいそうです。あまり北だと育たない木のようですね。
菩提樹や多羅葉樹は、下野市の名木として選ばれています。
鑑真和尚が請来したとか。紙のなかった時代には、多羅葉樹の葉が紙のかわりに経典を書いたと言われています。
本坊は、金堂に向かって右側にありましたが、こちらの出舟水鉢は、金堂に向かって左側にあります。
そこからも本坊の裏手に回れます。
裏手にもお庭がありました。
どこをみても、とてもキレイに整備されています。
先ほどみた講堂を裏手から見ることができました。
道鏡禅師の御遠忌法要に参加すると「特別御朱印」を授けていただける
阿闍梨が比丘、比丘尼に経典を講じたり、道を説いたする場所です。
行事を行う場所になっています。
ここ龍興寺の主な年中行事としては、
1月3日に新春の大護摩供があります。
3月12日は、二月堂のお水取りです。
4月7日は、道鏡禅師御遠忌があります。
法要が13時からあるそうです。当日、その法要に参加すると、道鏡禅師の御遠忌、初描きの「特別御朱印」がいただけるそうですよ。
近くの人は、ぜひどうぞ。
7月28日は、大般若会です。
8月8日は、大施餓鬼会(おおせがきえ)です。
檀家さんが多そうですから、8月は忙しいことでしょう。
8月13日から16日が盂蘭盆会です。
道鏡塚は下野市の市指定文化財
道鏡は奈良時代の高僧です。
弓削道鏡とも呼ばれています。
造下野薬師寺別当職として、着任して、二年後に禅入定(高僧が死ぬこと)この道鏡塚に追葬されたそうです。
その「史跡道鏡塚」の近くに、一字金輪塔があります。
金堂に向かって左側です。
木の下に、ボロン梵字があります。
これが「叶え梵字」です。
秘密の「叶え梵字」で願いことを叶えよう
事務所で、叶え札を受け、ここに書かれた書き順で、梵字を書きます。
この塔の上に先ほどの叶え札を置きまして、「心願成就」と書いてある梵字を二本の指でなぞります。
その時、書き順があるので、ご注意を。そばに書き順が書いてあります。
これがなかなか難しい。上から下にとか、自分が思っているのとは、違っていたりします。
何度か間違えました。
なぞったあとに、叶札を合掌で包みまして、「願文とボロン」と三遍唱えます。
やがてその願いは成就されます、となっているのです。
その後は、バッグや財布など身につけるものの中に肌守りとして入れておきます。
願いが成就したら、叶ったということで、御礼参りに行きまして「叶札」を返納します。
そうすると、成就された仏果が増進されるようにとまた「成就札」というものがいただけるそうですよ。
これは、婚活女子が良いご縁を祈願して、結婚できたら、成就札をいただきにいきまして、幸せなご家庭を築くという理想の形ができますね。
ということで、婚活女子に参拝していただきたいのですよ。
もちろん、就活でもいいです。仕事とのご縁が作れたら、その時は叶札を戻しまして、次は職場で活躍できるようにと、「成就札」といただくのです。
叶え札については、願いごとがある人に知ってもらいたいですね。
とはいうものの、知る人ぞ知る、の秘密にしておきたいようなお寺、龍興寺なのです。
叶え札についても、秘密にしたいくらいなのです。