前回に引き続き、装束稲荷、王子稲荷の話です。

装束稲荷で狐様たちのように装束を整え、向かう先は王子稲荷だったように、王子稲荷へと初午のお祭りで行きました。

私は以前に王子神社には行ったことがありますが、王子稲荷ははじめてです。

それも入る門が幼稚園が開いている時とそれ以外とでは違うということを聞きました。なんでも王子稲荷参拝は「ウイークデーはいなり坂より」と書かれた看板があるのだとか。

こちらは、表参道にあたる拝殿真正面へ連なる参道です。

古びた門のところには、王子稲荷の神社標の石碑が立っていました。

さて、凧市が行われる初午の日はどのようになっているのでしょう。

 


凧市は初午の日と、二の午の日にある王子稲荷

長い歴史を誇る凧市ですが、二月の初午の日と二の午の日に行われるようでした。

ちなみに午の日は年によって異なるので、令和2年は初午の日が2月9日だったからと言って同じ日ではありませんよ。

王子稲荷の拝殿までは、まるで初詣の時のように人が並んでいます。

今なら考えられないことですが、2月初旬はこれくらい人が多く並んでいたのですよね。

三密そのものです。この時はすでに日本には新型コロナが入っていたのに、誰も気にしていなかったことが見て取れる時期です。

 


平日は幼稚園のため開かない門

さて、こちらがうわさの幼稚園のようでした。

本当に、幼稚園の庭を横切って、王子稲荷の本殿に向かっていくようになっていました。

なるほど平日は、通れないのも無理ないなと思うような作りでした。

土日だと真正面のところから登って拝殿まで行けるのでしょうが。


市杵島神社に弁天様

行列だったために、あまり詳しく見ることができなかったのですが、正面から入るとすぐ右手には、市杵島神社がありました。こちらに弁財天様がおまつりされいるようです。

こちらの市杵島神社にも狛犬がいました。

王子稲荷の境内社になるのでしょう。

商売繁盛の稲荷神社と弁天様は相性がよさそうです。

 



拝殿前の階段の下には、鳥居がありました。

横の鳥居は、市杵島神社への鳥居でしょう。

弁天様ですから、池もありました。


願掛け狐は一願成就

願掛け狐は600円となっていました。

一願成就なので、ずらずらとお願いごとを書くのではなく、「商売繁盛」「婚活成就」のように簡潔に書いたほうがいいようです。

火防凧の見本もありました、火防のみならず、災難除けにもなる縁起物の凧ですね。

稲荷神社ですから、商売繁盛の御札は大きいみたいでしたよ。



さて階段を上がって狛犬にご挨拶です。

上にはテントが張ってあり、そこで縁起物の凧などを扱っていました。



なにはともあれ、まずは参拝にです。

凧市のために来ている人がこれほど多いとは思ってもみませんでした。

それほど初午のおまつりに人は来るのかと。

幼稚園の子どもたちが描いたと思われる絵が飾ってありました。

こちらの社殿は、11代将軍徳川家斉によって寄進されたものだそうです。

 



扁額には、「王子稲荷」ではなく、「稲荷社」のみです。

ここ王子稲荷は、歴史も古く格式高い稲荷神社だと聞いていました。

たしかに神社拝殿前の扉の金箔などは歴史を物語る感じがしました。

 



お参りを済ませて、社務所の御朱印のところへ行きました。

初午祭の部分がいろんな色になっていて、好きな色を選べるようになっていました。

しかし、かえって悩んでしまうのですよね。

私は3色選びました。朱色や紫などあまり無さそうな色にしました。

それ以外は同じように「王子稲荷神社」となっているのです。

どれも書き置きで普段の日はおそらく直書きしているのでしょうが、お祭りの日はさすがに書いている時間もないのでしょう。

すでに用意がされていました。

 


凧市の凧は種類は多く古いタイプ

さきほどのテントの中ものぞいてみました。

凧は買うつもりはなかったのですが、どのような凧なのだろうと興味があったからです。

意外と値段も高いのですね。

小さな凧でさえ、2,000円です。縁起物だからそれくらいの値段はするのでしょう。

王子の付近に住む人たちは、この凧を家に飾って、火防のお守りにしているのかな。

やはり稲荷神社ですから、狐の凧もありますね。なかなかかわいいです。

 


日本の凧の展示あり

本殿脇には、日本の凧の展示もされていました。

それとともに、幼稚園の子どもたちが作った飾りもいいですね。

ひよこぐみ、こあらぐみ、ももぐみ、ばらぐみさんたちが作ったものです。

 



王子稲荷のおみくじは、和歌になっているようでしたよ。

みくじ歌の解説がないとわかりにくいですね。

「素晴らしい神からお知らせ。即ち、みくじの一番くじを引き当てたということから数々の願い事は叶えられるという知らせなり」

なんとなく和歌を読むとわかるかもしれないものもありますが、このような解説あってこそ、です。


王子稲荷の奥にも本宮などあり

お祭りの日は順路に従って歩きます。

でないと人出が多くてごった返すからでしょうね。

拝殿前の奥にも本宮、奥社がありまして、こちらは、赤い鳥居になっていました。

 



私は最初、手前にある稲荷神社が本宮でそれだけかと思っていたら、ここで参拝した人は帰るわけではなく、横に続いていたのです。


本宮だけ参拝すれば終わりではなかったようです。

さらに行列が続いていました。

小さめの鳥居も見えます。



まずは手前の本宮から参拝です。

他にも末社のような稲荷社が続きました。

 

 



赤い鳥居が何本も並んでいますね。

いくつかあるお社のうちのひとつは、おもかる石が置いてあるそうです。

お石様と呼ばれるそうです。

並んでいる先は、もっと高いところにあるお社に向かっていました。

まだ寒い時でしたが、夏だと蚊が飛んでいるそうですよ。

裏山に向かっているという雰囲気です。

奥社だから当然でしょうが。

奥社にあるのが、狐穴と呼ばれる場所だそうです。

 


狐穴がパワースポットらしいのですが

狐穴には石の祠があるそうですが、残念ながら、この行列なので諦めることにしました。

 

なんだかパワースポットになっている場所のようでした。



古くからある格式ある神社だけあって、神楽殿も立派なものでした。

描いてある絵も素晴らしい。

 



狛犬ならぬ、お狐様です。

平日は幼稚園の敷地内を通ることになるため、こちらの坂、いなり坂方面からの入口から入って参拝することになります。

こちらのいなり坂を登っていくらしいのですが、かなり勾配のきつい坂です。



こちらの神社標は赤字で、王子稲荷神社と書いてありました。

本来は、こちらは、裏道になるのでしょうね。なるべくなら参拝は表参道である幼稚園のほうから入りたいものです。

となりますと、土日など幼稚園が開いていない時のほうがおすすめなのかなと思います。

あと、初午の日のようなお祭りの日は、パワースポットのような狐穴などには行列になるので、なるべくなら避けたほうがよさそうです。

パワースポットのパワーを浴びるには、やはりあまり人が多くない時がいいでしょうね。