前回の青梅の七福神ですが、その時から何度も、七福神のほかに行きたい寺院や神社があったのだということを書いてきました。
そのひとつが、ここ常保寺です。
御朱印に関する書籍を読んだことがある人なら、きっと目にしているはずです。
デザインが豊富だとか、カラフルな御朱印、絵が可愛いなどです。
必ずと言っていいほどここの常保寺の御朱印は、書籍に載っています。
だから知っている人も多いのです。
日曜日だったので御朱印が出来上がるまで待つ時間が長かったのですが、お庭の猫地蔵を見たりしていたので私にとっては待ち時間は苦痛ではありませんでした。
御朱印があまりにも有名になってしまっているので、このような山門とか、寺院の名前を書いた碑について目にしていても覚えていなかった人もいるはずです。碑には、常保寺ではなく、常保禅寺となっているので、禅寺ですね。
この写真をみて、そうそうと思い出していただけたら幸いです。
ということで、今回は御朱印だけでない常保寺のお寺などをご紹介します。
なお、現在は新型コロナのことで、御朱印はお休みしているそうです。
再開が待ち遠しいですね。
なお、いつもの年もお盆の時期は御朱印はお休みしていたそうです。
目次
臨済宗のお寺、常保寺(じょうほじ)は絵がカラフルなかわいい御朱印
坐禅会でもやりそうな広い内陣の常保寺です。
白い建物で、すっきりしていますね。
私たちはお寺の裏から入ってしまいましたが、裏には池があって、ちょうど工事をしているところでした。
表の本堂のほうは、すっきりした感じですね。
御朱印を待っている人は、中に入って待っています。
御朱印の時間は、午前10時から11時45分まで。
午後は1時から3時45分まで、です。
お寺さんですから、法要もあるので、前もって常保寺のホームページを確認しておきましょう。
本堂の中は、撮影もOKです。
世田谷区のあるお寺の住職さんは、最近は、カメラで撮影するのはダメというところが多いけど、そうやってもったいぶるよりも写真撮影OKにして、多くの人に知ってもらうようにしていると言っていました。
お寺さんの考え次第なのですね。
もちろん、滅多やたら見せないとか、写真撮影は不可にする気持ちはわかる、とおっしゃっていました。
今はスマホですぐに写真ですけれど、大昔は見ながら絵に描いていたわけですよ。
時代によって道具は変わりますが、自分の中で再度みたいという気持ちもわかってもらいたいですね。
(仏様のほうでは、そういう人間もいることをわかっていると思うのですけどね)
さて、山門を入ってすぐのところには、鐘撞堂もありました。
鐘撞堂の前には、水子地蔵が設置されていました。赤い帽子をかぶっています。
他にも、お地蔵さまがたくさんいらっしゃいましたよ。
お墓の入口でよく見かける、六地蔵です。
六地蔵には、すげ笠と赤いマフラー
このような六体のお地蔵さまは、よく見かけることがあるかと思います。
六道輪廻図とか、六という言葉も仏道ではよく使われます。
お地蔵さまの順番も決まっているようです。法性地蔵とか、陀羅尼地蔵、宝陵地蔵、宝印地蔵、鶏兜地蔵、地持地蔵とか、名前が書かれていますね。
手にもっているものもそれぞれ違っていますね。
○○十三仏とかで、見たことがあるような名前のお地蔵さまです。
どれも赤いマフラーに、すげ笠をかぶっています。
この六地蔵だけが常保寺のお地蔵さまではありませんよ。
本堂に向かって右側のお庭です。
本堂を出たすぐの一部分ですが、禅寺っぽい造りのお庭になっていました。
「静寂の庭」なのですね。
お釈迦様らしい石像もあります。
一見すると、お風呂にでも入っているような絵柄です。
松尾芭蕉でしょう、芭蕉塚もありました。象形文字みたいな石もあります。
猫好きなら一度は参拝を!開運招き猫地蔵
やけにリアルな感じのする猫地蔵です。
赤いマフラーが特徴的です。お正月に行ったので、寒そうなお地蔵さまですが、この猫地蔵は、赤いマフラーで暖かそうにみえます。
こちらは、「開運 招き猫地蔵」と書かれていることから、猫は猫でも、招き猫なのですね。
招き猫地蔵だけの特別な祠にいました。
「昭和初期、裏宿町の通称、どんつく様(お堂)の境内にあった猫地蔵を廃寺に伴い、当地に引き取り安置する」
このようにいわれも、書いてありました。
裏宿は、前回のブログに「宗建寺の裏宿七兵衛のお墓」について書きましたが、青梅の地名です。
臨済宗のお寺だけど、南無妙法蓮華経
猫地蔵の背面には、「南妙法蓮華経」と書かれています。
常保寺は臨済宗のお寺なのに、南無妙法蓮華経です。猫地蔵のもといた廃寺は日蓮宗だったのかしら。
さて、猫地蔵の御朱印は見たことがあっても、後ろ姿をみたことはありますでしょうか。
後ろから観ると、いたいけな感じがして、必死に合掌して手を合わせているなと感じますよね。なで肩っぽいし。
立て札によると、この猫地蔵のご利益は、「開運招福、商売繁盛、千客万来」と、商売している人には良さそうなスポットになっています。
これぞ、仕事運アップのパワースポット?
インスタグラムでも発信中の常保寺ですが、境内に白瀧不動尊がある
横浜の白滝不動尊と関係があるのかどうなのかわかりませんが、境内に「白滝山」があります。
ここの中には、龍がお住まいになっています。白くみえますが、黒龍だそうです。
ちょっとみると、神社っぽい造りです。狛犬さんもいます。
洞窟のようになっていて、そこに龍がいらっしゃいますよ。
水の近くの龍は、けっこう水商売の人が信仰しているのですよね。
剣のようなものに、からまっていますね。剣は仏界を現します。
蛇みたいにも見えます。お顔が睨んでいるようで怖そうにみえます。
倶利伽羅龍王です。不動明王の化身だから倶利伽羅不動尊ともいわれていますね。
龍が剣を飲み込むことで仏と人間が一体化することを表すお不動様といわれています。
願望成就の神様だとか。そういえば、深川不動尊でも見かけたことがあります。
この龍のお姿(倶利伽羅龍王)も御朱印にあります。私は、御朱印の数が制限されていたので、この倶利伽羅龍王を選びました。
次は、お寺の中の様子です。
霊薬重かる石を持ってみて御朱印を待つ
日曜日だったため御朱印は、種類を多く選ぶことができないにもかかわらず、待っている人が多かったです。
待ち時間に、御朱印を紹介している書籍が置いてあるので、それを読んだり、お寺の中でお参りしたり、御朱印仲間で、情報交換している人もいました。
中には、私のように、「重かる石」に挑戦する人もいます。
ここの文章を読んで、「投薬」の意味を今更ながら知りました。
お釈迦様のお母さん、摩耶夫人がお釈迦様の身を案じて天海より不老の薬を袋に入れ、助けようとした話から「投薬」って来ていたのですね。
なんと。
お釈迦様とお母さんの図というか描かれてたものは、どこかで見たことがあります。
心配しているお母さんとお釈迦様。
この重そうな石も、袋のような形になっていますね。
「霊薬重かる石」を持つことで、不老の薬の効能とご利益をいただこう!ということだそうです。
試す順序も書いてありました。
まずは少しだけ持ち上げるそうですよ。
ご丁寧に拍子木も用意されていて、三回打つのです。傍からみると変に見えるかもしれませんが、拍子木で三回打ち鳴らしたら、合掌して祈念します。
その後にも、石を持ち上げます。
軽いと思っても、重いと思ってもいいようですね。
軽く感じたら、願いは叶うということですし、重いと感じても石に心の重荷が移るのですから。
心の負担、重荷になっていたものが胸のつかえが下りるように、心が楽になるということです。
なで仏には小銭がいっぱい
なでほとけは、お賓頭盧さまと同じように「自分の身体の痛い所や悪いところと同じ部位を治る」とされる尊者様のことです。
「最初に、自分の悪いところに触れてから、仏様をなでましょう」となっています。
そういえば、常保寺に行ってから知ったのですが、常保寺の薬師堂が別にあって、常保寺の表鬼門の場所にあるそうです。
ただし、そこの薬師如来は、非公開だそうです。秘仏となると、御開帳の時はあるのかしら。
さらには、十一面観音堂もあったそうなのですよ。今度は、そちらを見ておくつもりです。
撮影もできると書いてある本堂内陣
ありがたいことですね。撮影もできますし、すぐ近くまで参拝もできます。
中央に、御本尊の釈迦如来です。
その脇には、向かって右が達磨禅師。禅宗の開祖ですね。
向かって左が大権修利菩薩です。禅宗での護法神です。
その前には、月光菩薩と日光菩薩です。
たいていが薬師如来とセットで、この日光菩薩と月光菩薩がいらっしゃりますね。
掛け軸の前にもお供え物があります。
常時10種類以上あるといわれている御朱印
私が行った時は、日曜日だったため、御朱印の数も制限されていました。
しかし、制限があるからこそ、あれもこれもにならないのですよね。
ミニ御朱印もあるのが、すごいなと思いました。
これだけ見てしまうと、迷うのも無理ありません。
どれもほしくなってしまいます。
特に、猫地蔵が人気なのかな。
私は、まずはシンプルな御朱印にしようと、御本尊を中心に、倶利伽羅龍王の龍王剣とひとつくらいは、見開きがほしいなと思って、一粒万倍の御朱印にしました。
書いてある言葉で選ぶ、というのもいいですよね。
私が行ったのは、青梅七福神の時だったのですが、すでに立春大吉の御朱印も見えます。
立春大吉と火の用心はセットになるのは、なぜなのだろう?
金剛阿吽はかっこいいですね。見栄えします。
やはり境内にある猫地蔵と倶利伽羅龍王のためなのか、猫や龍の御朱印が多いですね。
御朱印の時間は、上の張り紙には午後11時50分となっていますが、最新の情報を調べてみたら午前10時から11時45分までとなっていました。
午後は1時から3時45分まで、です。
とにかく、祈祷寺系とは違って、檀家さんがいるお寺ですから、檀信徒優先です。
無理を言わないことと、前もってホームページを確認です(それでも急な葬儀などあることでしょう)。
それと、常保寺では、書き置きの御朱印はないので(一部あるとも言われていますが)、御朱印帳を忘れないことですね。
私の同行者も忘れてしまって御朱印がほしかったのに、、、と言ってました。
私も、猫地蔵と日光菩薩、月光菩薩の御朱印もプラスしたかったなと。。。
まぁ、キリが無くなってしまうので、これで良かったと思っています。
御朱印の待ち時間には、以前の御朱印のファイルなど見ると良し
このように以前の限定版の御朱印もファイルにありましたから、ぜひ、見学しておくといいですよ。
御朱印を待つ時間は、30分以上あったと思いますが、まったく飽きることありませんでした。
本堂内や境内のお庭の写真も撮りましたし、以前の御朱印を見ていたら、あっという間でした。
それにしても御朱印は書き置きがない、ということは、すべて墨書きですよ。直書きです。
このダイナミックな御朱印が、です。印のほうも、字体のほうもすごいです。
今でこそ、書き置きの御朱印が増えていますが、私が御朱印めぐりをやり始めた11年前は、ほぼ100%に近く、直に墨書きしてました。だから恐る恐る、今日は御朱印帳を忘れたので書き置き甩の紙でいただけますか?と聞いていたくらいです。
今のようにカラフルな御朱印になってから、書き置きが増えましたが(中には、行列になるから、待ち時間を減らすためにすべて書き置きにしているところもありますね)、以前は、直書きがデフォだったのです。