天皇皇后両陛下が伊勢神宮に参拝する場合も、伊勢神宮の外宮から先に参拝して内宮へという順序をふみます。

たとえ、内宮の行在所(あんざいしょ)にお泊りになったとしても、まずは、外宮から先なのですね。

内宮にいるのだから、内宮を先に、ではないのです。皇室の祖先とされる「天照大神」をまつる内宮は、後になのです。

ということで、私たちも天皇皇后両陛下に見習って、先に外宮に参拝してから、内宮に行きましょう。

伊勢神宮外宮参拝最寄り駅の伊勢市駅からスタート

前回は、二見浦の話で終わりました。

前回の記事
二見浦駅からスタートの伊勢神宮めぐりの旅

 

御塩殿神社の近くで宿を取りまして、身を清めた気分になり、1時間に1本しかない二見浦駅から朝8時過ぎには伊勢市駅に着きました。

 

とりあえず、荷物をコインロッカーに預けました。予定では駅近くの手荷物預かり所に荷物を預けようと思っていたのですが、まだ開いていなかったこと、駅のコインロッカーも大きいものを選ばなければリーズナブルだったこともあって、駅のコインロッカーに預けました。私の荷物がそれほど大きなものでなかったことも幸いしました。

 

後で考えたら、やはり結局は駅に戻ってくるのですから、これが正解だったと思います。それにまだ早い時間帯でしたからコインロッカーも開いてました。ちなみにコインロッカーの場所は、伊勢市駅の改札を出て、右側の脇のほうにあります。

 

正式には伊勢神宮の参拝は外宮から内宮

 

伊勢神宮のお参りの順番は、二見浦のことを別にすれば、外宮から内宮という順番なのです。

ということで、まずは、外宮さんです。

まだ参拝する人も少ない外宮です。これが土日でしたら、話は違うでしょうね。

火除橋を渡りまして、外宮へと進んでいきます。

 

今回私は、黒の上着に黒のワンピースといういでたちです。秋とはいえ、暑い日が続いていたのですが、私が行った日は、午前中は曇り空で今にも雨が振りそうな天気でした。

さて私は礼服に近いものを来ていましたので、ちょうどいいくらいの天候でした。さて、どうしてそのような姿なのでしょうか。そのわけは、もう少しあとに書きましょう。

 

手水舎の近くには、勾玉池がありました。

せんぐう館もあったのですが、まだ開いていないようでした。

やはり9時を過ぎないと開いていない場所は多いものですよね。

鳥居をくぐる前に一礼をしまして、先に進んでいきます。神社はどこも緑多い場所にありますよね。

さすが伊勢神宮です。鳥居にも榊があります。神聖な場所に入る気持ちにさせてくれます。

ご覧の通り、森林ですね。

 

2番目の鳥居が見えてきました。その地殻に神楽殿がありまして、その先にお守りを販売している場所があります。

その御札授与所にて、寄進をいたしました。遷宮のための寄進です。

その寄進をいたしますと、伊勢神宮の絵葉書とともに、特別参宮章をいただきます。

それが御垣内参拝をさせて頂くことができるものなのです。その特別参宮章で、外宮と内宮ともに御垣内参拝ができるのです。

 

伊勢神宮(外宮)の御垣内参拝へと

御垣内参拝は、2つの方法がありまして、私のように外宮もしくは内宮で寄進をするというものと、神宮崇敬会に入会する方法があります。

 

神宮崇敬会は、内宮に近いので、私は外宮から内宮へのルートをたどりたかったので、外宮の御札授与所にて寄進を行いました。

 

ただ、注意してほしいのが、あくまでも寄進がメインで、御垣内参拝ができる、というのはサプなのです。

中には、御垣内参拝したいのですと、御札授与所で言う人がいるそうですが、私は、一言も「御垣内参拝」とは言っていません。あくまでも遷宮のための寄進がしたいと言っただけです。

 

金額も自由なようでしたが、少なくとも千円以上は寄進をすべきでしょうね。1万円くらい寄進をしている人や、10万円寄進をしている人もいることでしょう。

あくまでも世の中の人をお守りくださいという気持ちで、寄進をなさってみてください。

五丈殿、九丈殿を過ぎていきました。私は、その近くにあるという四至神をお参りするのをしそこないました。

神域を守る神様ということで、榊が植えられています。

 

それにしても驚いたことは、伊勢神宮の中には、次の遷宮にそなえて場所が用意されていることでした。私が行ったところの隣には、上の写真のような古殿地がありました。

 

前回の遷宮までここに正宮があった場所です。心の御柱がある覆屋が遠くにみえます。

その先が正宮です。

 

外宮の正宮の左横にて住所(都道府県名)と名前を書いて正式参拝へ


一般参拝は、ここの御帳という白い布のところから参拝します。

 

ここより中に入って参拝できるのが御垣内参拝です。

ただし、正式参拝ですから、服装には気をつけないといけません。男性はスーツでいいのですが女性は悩みますよね。

 

私が見たかぎりでは、礼服の格好でした。それも結婚式というより喪服のほうの礼服ですね。

 

あのシックな感じの装いでした(私が行ったのが早かったため、女性は2名しか見かけませんでした。ひとりはご夫婦で来ているようでした)。

伊勢神宮まで来たのですから、どうしても御垣内参拝をしたかったのです。それでなくても、私は神社めぐりをたくさんしてきたので、伊勢神宮だけは御垣内参拝をしたいのです。そのため旅の軽装ではなく、スーツに黒い靴も用意して伊勢神宮を参拝したのです(その分、荷物は増えますよ)。

 

別世界に行ったような気分になりました。

まず、正宮の中に入ります。ここから先は、写真撮影禁止です。私が行った時も、写真撮影をしている人がいたのですが、守衛の人からすぐに注意を受けていました。

 

入ってすぐ左に神職の方が座っていますので、その守衛屋に行きます。特別参宮章を見せますと、県名と名前を書く冊子が出てきます。そこに自分の都道府県を書いて自分の名前を書きます。

住所は都道府県のみです。特別参宮章に「外宮」のスタンプが押されて返ってきます。

 

とにかく服装は落ち着いた黒で統一ですね。式典にでも出るような服装です。学生なら制服があるので悩まなくていいですよね。

あとは、神職の言われるままに行動します。貝の容れ物に入った塩でお清めして、けっこう大きめの玉砂利を歩いて行きます。

 

緊張していたからか、参拝できる場所まで長く感じました。女性はヒールの高い靴ですと、ひっくり返す可能性もありますから、パンプスのヒールは低めがいいです。

御垣内参拝では、感謝だけを述べる場所と聞いていましたので、「いつもありがとうございます」と心の中で唱えました。

住所や名前は書いてありますから省略です。独特の雰囲気がありますから、おそらく誰しも感謝のことばを心の中で唱えるだけで精一杯でしょう。

 

私はじっくり見ることもあまりできませんでした。恐れ多い気がしてうつむき加減になっていました。

さて、無事、外宮での御垣内参拝を済ませまして、一仕事終わったような気分になりました。

行きに気付いていたのですが、帰りには「三ツ石」を拝見しました。

 

三ツ石を見てから、別宮のある場所へと


ここで式年遷宮の川原大祓が行われる場所となります。

だれが言ったのかしりませんが、ここがパワースポットだとかで手をかざす人がいたのだそうですが、そのような場所ではなく、そのような行為はご遠慮くださいとHPにも書かれていました。

 

三ツ石の近くから行けるところに亀石という橋がありまして、そこから別宮に行けるようになっています。

 

前もって、伊勢神宮のサイトで地図をダウンロードしておくといいです。

亀石からまずは一番奥にある多賀宮に行きます。豊受大神の荒御魂をお祀りしています。高いところにあるから、多賀宮なのですね。


その後、土宮を参拝します。

ここらへんは、別宮がまとまってありますので、そのすべてに参拝なのですが、私は下御井神社に気づかずに行ってしまいました。井戸の神様なのですよね。

土宮のあとは、風宮です。これらはすべて前回紹介した本『さらにパワーをいただける神社の謎』に書いてありました。そこに書いてあった順番に参拝しました。

 

 

すべての別宮も遷宮されているのですよね。風宮を参拝しましたら、また亀石のほうへ戻っていきました。

本当なら、ここから帰る道すがら、先ほど書いた四至神の榊のところで、四方にお辞儀をするべきだったのですよね。私が最初に黒い服装の女性を見たのがこの四至神の近くだったと、今思いかえしています。

 

その女性は、正式参拝を終えられたあと、四方に向かってお辞儀をしていたので記憶に残っているのです。

 

参拝を終えたあとは、御朱印をいただいて、お参りを買いました。今度は北門のほうから出ることにしました。忌火屋殿と祓所、御廐(私が行ったときは、神馬はいませんでした)の前を通って出ていきました。火除橋を渡り、外へ出まして、次の場所である内宮をめざします。

 

内宮まではバスに乗って(バスの一日周遊券のようなものを外宮前にある観光案内所で買いました)行きました。

追記

大嘗祭の報告に天皇皇后両陛下が最初に参拝したのも外宮から

令和元年の即位の礼ならびに11月に行われた大嘗祭を済ませた報告に天皇皇后両陛下が伊勢神宮に参拝なさいました。

即位にまつわる儀式が終わったことを報告するための「親謁の儀」のためです。
即位の礼だけでは、神々に報告できないのですね。大嘗祭を終えてからです。

だから、令和元年の開運に関しても、実は、これからが本番ですよ。

この「親謁の儀」に際しても、即位の礼でみたあの黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)を着て参拝です。
皇后様は、十二単衣です。

移動は、馬車というのもすごいですね。陛下だけが馬車にお乗りになったのですが、その馬車「儀装馬車2号」(4号まであるらしい)は最も格式高い、動く美術品ともいわれます。上皇様の時以来、皇居の外にでたとのことです。残念ながら、皇后様は馬アレルギーのために、両陛下ともに馬車に乗るというのは、実現できなかった模様です。

伊勢神宮の祭主であり陛下の妹の黒田様が天皇陛下がご参拝される時に、玉串をお供えになります。お手伝いということだそうですよ。

外宮での参拝を終えたら、翌日が内宮です。
やはり、伊勢神宮の参拝は、この順番ですね。
 
以上が追記でした。
 

次は、内宮の記事です。

 

【伊勢神宮のシリーズ】
第1回
二見浦駅からスタートの伊勢神宮めぐりの旅

第2回
伊勢神宮の外宮から内宮へ

第3回
猿田彦神社と伊勢神宮の内宮へ

第4回
月讀宮、月夜見宮、倭姫宮など別宮も参拝(伊勢神宮の別宮編

第5回
瀧原宮で御朱印を!最高のパワースポット伊勢神宮の旅その5